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ゴスペル名盤!もしくは謎盤!
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毎晩これで勉強しました。 A Guide To The Black Gospel/中村とうよう
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1989年、私が10代後半でゴスペルに目覚め始めた頃、近所のCDショップに「ゴスペルの本+CD」という画期的なものが並んでいました。定価4000円という、価格だけで見ると比較的高価にも見えますが、ゴスペルの本なんて何も売っていなかった時代ですし、CDもついて4000円ということで、即購入した本が今回紹介する「A Guide To The Black Gospel」です。

この本の表紙に「今話題のゴスペルソングがこの一冊でバッチリ」と書いてありますが、正直ゴスペルは何の話題にもなっていない時代でしたね。いまでこそ、ゴスペルと言えば「マヘリア・ジャクソン」くらいは知っていると言う人や「あの天使にラブソングのやつね。」と言う人は増えましたが、当時「ゴスペル」という言葉さえ知らない人の方が多い時代。「天使にラブソングを」は1992年米公開で、日本公開は1993年ですから、この本の発売当初の日本はまだまだゴスペル夜明け前だったわけです。

そんな時代にゴスペルのことについて知ろうと思っても、各家庭にインターネットがあるわけではないので、なかなか知ることができません。音楽雑誌で特集されることも当然無かったですし。
唯一知る手がかりとなったのはP-Vineレコードから発売されている国内盤のゴスペルCDでした。これを買って、その解説から少しずつ知識を得、つぎのCDを買うという方法が私にとってのゴスペルCDライフでした。
そこにこの「A Guide To The Black Gospel」の発売。もう、うれしくてうれしくて毎晩かじるように読み、CDもどうにかなってしまうのではないかというくらい聴きましたよ。そして、この本に出てくるアーチストのCDを買いあさりました。

今読んでも詳しい解説は本当に勉強になります。
1曲目アーカンソー州の囚人達のうたうクリスマスソング(数え歌)や、2曲目のJ.M.ゲイツ師の説教に「エイメン」と会衆からの合いの手が入り、高揚してゴスペルソングに移っていく様子は、当時おそらくこのCDでしか聴けない音源だったことでしょう。ほんと4000円とは安すぎる買い物でしたね。

ゴスペルが日本でも市民権を得た今こそ、多くの人々に読んでもらいたい本と聴いていただきたいCDなのですが、例の如く廃盤でして、どこで買ったらいいのかもわからない状態です。オークションで見つけたら即買いですね。間違いなく名盤!

と、言うわけでまた次回お会いいたしましょう。
by gospelmusic | 2013-02-18 17:21 | Compilation